読書の秋・行楽の秋・スポーツの秋・芸術の秋・・・などこの時期は色々な呼び方がありますが、
やっぱり食欲の秋。
今回はこの時期に韓国でよく食べられる食材、『 전어(ジョノ)』を取り上げたいと思います。
『전어(ジョノ)』の日本名とお味
こちらが『전어』(ジョノ)の刺し身
身は白っぽい薄ピンク色のしこしことした食感で、皮の部分は少し固めなので噛むと程よい歯ごたえを感じる刺身です。
日本名ではコノシロ・コハダと言われる種ですね。
コハダはお寿司でよく召し上がりのため存知の方も多いのではないかと思われます。
*正確には全長7〜10センチほどがコハダ。15センチ以上になるとコノシロと呼ばれるそうです。
ですが、韓国ではこちらをお寿司で食べるというよりはこのように刺身で食べることが多く、その味付けは『초장(チョジャン)*1』といって辛めの真っ赤なタレにつけて食べることが多いです。
もちろん醤油とワサビをつけても食べますが日本のそれとはすこし違います。
ワサビが人口色していて、醤油が薄いです(こちらはまたの機会に詳しく取り上げます)
好みの問題ではあると思いますが、コチュジャンに酢を混ぜたような真っ赤なタレを刺身につけて食べることに慣れていなく未だに違和感を感じます。
食べ方ですが、韓国でよくする食べ方は、サンチュやエゴマの葉にタレをつけた刺身をのせ、キムチを乗せたり、生のニンニクを乗せたり、唐辛子をのせたりと、一緒に包むものは基本何でもOKです。
包んだものを手で食べます。
この辺の何かを「包んで食べる」という食べ方も日本人にはあまりない感覚なので、最初ちょっと戸惑う方が多いのではないかと思われます。
刺身は刺身の味を楽しみたくはないのでしょうか・・?
もはや包んだ刺身は本来の味を失っておりますので、
最終的に何を食べているのかわからなくなります。
さらにその具材の中で言ったらニンニクの味が強いので、だいたい最後はニンニクに持って行かれます。
『전어(ジョノ)』の姿と韓国での売られ方
水槽の中で元気に泳ぐ전어(ジョノ)
この銀色にキラキラしたお魚が『전어(ジョノ)』コノシロ・コハダです。
体調は少し小さめ。
全長25センチほどでしょうか。
体重・スリーサイズは当然ヒミツだと思います。
韓国の市場(特に釜山[プサン]方面)なんかに行くとこういったお魚が店の前の水槽に入って泳いでおり、そこから網ですくって何キロいくら・何匹いくらといった具合で売られていることが多いです。
さっきまで生きていた新鮮なお魚をその場で素早くさばいてお刺身にしていただけるので鮮度は抜群です。
が、大概日本のような職人さんのような方ではなく、近所のおばちゃんみたいな方が(ちゃんと技術お持ちだとは思います)ものすごい無で頭を切り落とすので圧巻です。
そして引き包丁で引き切りではなく、100%押し切り!
あまり料理の細かいことについてはよくわかりませんが、確か刺身とかのお魚は白い服着た板前さんが良く切れる包丁ですぅーと引き切りしていたような……
そんな固定概念を微塵に切り去っていただけるいい機会でもあります。
日本に染まってるかもな〜と感じたら一度見に行ってみてもいいかもしれません。
まとめ
まとめというか無理矢理まとめるなら、
美味しい云々は置いといて、魚に対する感覚(思い)が日本とは違う
ってことじゃないでしょうかね。
一枚一枚丁寧に切り味わうそれとは違い、
早く安くいっぱい食べるみたいな感覚に思えました。
ごちそうさまでした。
*1
『초장(チョジャン)』 ですが、正式名称を『초고추장(チョゴチュジャン)』と言います。
・酢を混ぜ合わせたトウガラシ味噌の事。