あなたは朝鮮戦争を知っていますか?
1950年に朝鮮半島で勃発した戦争のことです。
かつて日本が大韓帝国(現在の韓国と北朝鮮)を併合していましたが、1946年の第二次世界大戦で敗退すると、日本は朝鮮半島から撤退しました。
その後現在の北朝鮮をソビエト連邦が、そして現在の韓国をアメリカが占領して分断されます。
そして1950年に北朝鮮が突然南下して、朝鮮戦争が始まりました。
戦争による死者数は南北合わせて400万人以上とも言われており、多くの一般市民が犠牲になった悲しい出来事です。
日本人も決して無関係ではない朝鮮戦争ですが、韓国のソウルには朝鮮戦争を含む朝鮮半島で起きたの戦争の全てを知ることができる戦争記念館があります。
今回は戦争記念館の概要や展示物などを解説していきます。
韓国ソウルにある戦争記念館の概要
引用:tistory
初めに戦争記念館の概要について見ていきましょう。
戦争記念館は1994年に、地下鉄三角地駅近くに設立されました。
これまでに朝鮮半島で起きた戦争を教訓として学び、朝鮮半島の平和と統一を実現させることが目的です。
敷地は約3万5000坪と広大で、主に屋内展示と屋外展示の2種類に分けられます。
屋内展示があるメインの建物は3階建て。
全部で6つのテーマから構成されていますが、それらの多くは朝鮮戦争に関するものです。
日本語のパンフレットがありますが、もっと詳細に解説を聞きたい場合は日本語無料案内ガイドを利用すると良いでしょう。
3日前までに電話か施設ホームページから予約が必要です。
朝鮮戦争が勃発した毎年6月25日近くには関連するイベントが、また春と秋の毎週金曜日には国軍儀仗隊パレードがそれぞれ行われています。
気になる戦争記念館の展示物を徹底解説
それでは戦争記念館の展示物をテーマ別に見ていきましょう。
護国追悼室
引用:tistory
通常の見学コースに沿って進んで行くと、最初に到達するのが護国追悼室です。
朝鮮戦争で犠牲となった人たちを追悼する部屋で、韓国国内で英雄と称えられている人の胸像や犠牲となった20万もの人たちの名簿が展示されています。
また北朝鮮の金日成主席が実際に乗っていた車や、戦争で実際に使われた手りゅう弾なども見ることができます。
戦争歴史室
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戦争歴史室では朝鮮半島の先史時代から三国時代、そして朝鮮時代で実際に使われていた刀や弓などの武器類、戦闘服などが展示されています。
朝鮮半島の人たちがどのように戦って国を守って来たかを、絵や展示物を通して学ぶことが可能です。
水原にある世界遺産、華城を縮小した展示物は見ものですよ。
朝鮮戦争室
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朝鮮戦争室では、朝鮮戦争勃発に至った経緯や戦争の経過、そして停戦までの過程が展示されています。
実際に使われた武器や衣類、写真、避難生活を再現した様子などから、朝鮮戦争当時の様子を伺い知ることができます。
海外派兵室
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海外派兵室ではこれまでに海外へ派遣された、韓国軍の歴史を学ぶことができます。
ベトナム戦争の他にクウェートや東ティモール、アフガニスタンへの国際平和維持に関する派遣に関する紹介も充実。
ベトナム戦争に関しては特に内容が充実しており、地下洞窟の模型や年表などが展示されています。
韓国軍発展室
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陸・海・空の韓国軍が設立から今日に至るまで、どのように発展してきたのかを知ることができるのが韓国軍発展室です。
写真や模型の他、実物などが各種展示されています。
陸・海・空の合同上陸作戦を見ることができる大型映像は、迫力満点で必見ですよ。
大型装備室
引用:tistory
大型装備室では戦闘機や軍艦、潜水艦などの大型の戦闘機や装備品が展示されています。
特に空中に展示されている、韓国空軍設立初期に使用されたヘリコプターは見応え十分です。
日本人が抱く韓国ソウルの戦争記念館への印象
引用:tistory
日本人が戦争記念館へ行く際に気になるのが、「日本に対してどのように述べられているのか」ではないでしょうか?
まるかんが見た限りでは、確かに韓国主観による解釈で展示がされています。
朝鮮半島を占領した日本や豊臣秀吉軍への非難する内容も含まれていますが、極端に偏った解釈はされていないように感じます。
物事の捉え方はそれぞれで異なるものです。
日本が感じている朝鮮戦争と、韓国が感じている朝鮮戦争を、それぞれの観点から知る上ではとても良いスポットですよ。
<行き方>
地下鉄4号線三角地駅12番出口から、徒歩5分です
<住所>
ソウル特別市 龍山区 龍山洞1街 8
<カカオタクシー>
目的地に「전쟁기념관」と入力
まとめ
朝鮮戦争は1950年に勃発した、朝鮮半島での戦争のこと。
南北合わせて400万人もの人たちが犠牲になった、悲劇的な出来事です。
韓国のソウルにある戦争記念館では朝鮮戦争をメインとした、朝鮮半島で行った各種戦争や軍事物などを展示しています。
かつて侵略をした日本に関する展示もされているので、日本人としては苦しい思いをすることがあるかもしれません。
しかし朝鮮半島や朝鮮戦争、そして平和に関することを深く学び考えることができる場所でしょう。